皆さんおはようございます
FXトレーダーのNaOHです。
自分は今までいろんなFXサイトを閲覧してきて思ったんですが、FX配信サイトに関しての記事が少ないと思ったので、いい機会なので、書いていこうと思います。
そもそもFX配信グループとは?
FX情報配信サービスとは、Twitter上で提供される勝ってるトレーダーと同じトレーダーを行うことで、利用者に爆益を与えようというグループのことです。
これらの配信グループは、FX業者から提供されるリンクを通じて口座を開設することで、FX会社からのIB(Introducing Broker)報酬を得ることによって収益を上げています。基本的にXMが多い気がします。
利用者は口座への入金だけで(3~5万円ほど)、サービスを無料で利用できるため、これが最大のメリットとされています。
FX配信グループは、自身の優秀さをアピールするために、頻繁にMT4の取引画面での取引結果のスクリーンショットを公開します。これにより、例えば勝率が95%を超える、月利が300%以上になるなど、驚異的な結果を強調し、他の利用者に対して宣伝を行います。
敏腕GOLDトレーダー運営グループの話
昔、参加していた「敏腕ゴールドトレーダー」と自称するグループの話をします。最初に、業者から提供されたリンクを通じてXMで口座を開き、そこに5万円ほどを入金しました。次に、LINEグループに参加します。LINEグループでは、口座開設者にしかわからないパスワードを入れたあと、エントリー情報が共有されるグループ、さらに雑談などが行われる2つのグループに分かれていました。
このグループ配信の問題点は、取引手法が「ナンピン系」だったことです。ナンピンは、逆方向の値動きが発生した場合に、追加注文を入れて平均取得価格を下げる手法です。FXを勉強している方には馴染みがあるかもしれませんが、一般的には自分の不利な状況に対して更に自分の首を絞める手法として危険視されています。
このグループでは、このナンピン手法が配信されていました。この手法のメリットとしては、最初の不利な状況を乗り越えれば、一度でも相場が上昇すると利益を得ることができるという特性があります。ただし、この手法はリスクが高いため、一般的には推奨されない手法とされています。
ナンピンの問題点
この手法には確かにメリットがあります。最初のエントリーが逆方向に行った場合でも、ナンピンを用いることで利益を出すことができます。例えば、1ドルが150円の状態で買い注文を入れ、価格が1ドル100円まで下がったとします。同じ量だけ買い注文を入れて1ドル125円まで上がり、購入平均単価が125円になるため、損益は+-0になります。価格が130円や135円まで上昇すると、それぞれに対応した利益が得られます。驚くべきことに、初めのエントリーが価格が下がったにも関わらず利益を上げることができるのです。
しかし、もちろんこの手法にはデメリットも存在します。
まず、ロットを増やしてしまうため、取るべきリスクが大幅に増えます。ロットを増やすと、証拠維持率も下がり、逆行した場合の損失が前回よりも2倍に膨らむことになります。
この時の絶望感は非常に大きく、損失が膨らんだ時の絶望感はFXトレーダーとして共通の経験かもしれません。
さらに、この手法の第二のデメリットとして、FX相場は常に同じ方向に進み、同じ価格に戻ることは少ないという点が挙げられます。特にゴールドトレーダーにとってはトレンド相場で同じ価格に戻るまでに非常に時間がかかり、その間にポジションを保有し続けることは精神的にも経済的にも厳しい課題となります。
特に「殺人通貨」と呼ばれるポンドよりも2,3倍以上のボラティリティを誇るゴールドでは、ナンピントレードは自らを危険に晒す危険なトレード手法と言えます。ゴールドは1時間で200 pips以上動くこともあり、何百pipsもの損失を被る可能性が考えられます。
含み損が常に増える恐怖、負けと認めない配信グループ
確かに、このトレーダーは自らがナンピン手法を採用していることを公言し、参加者にも小さなロットでの取引を奨励していました。
当然、含み損中にロットを増やすという性質上、ナンピンを行う際には最初にロットを減らして取引を始めることが重要です。
しかし、一度トレードをする前提がナンピンであるならば、配信グループに入るメリットは疑問です。
多くのトレーダーが配信グループに参加する主な目的は損失を最小限に留めることであり、買ったらすぐに上昇するようなエントリーポイントを知るためです。
しかし、自らが損失を前提としたトレードを行うのであれば、グループへの参加の必要性は薄いと言えるでしょう。
そして、自分がこのグループに入って1ヶ月ほどで驚くべきことが起こりました。投資資金が限られていたため、投資配信の半分程度しか実施していませんでしたが、明らかにナンピン回数が増加していました。15回以上ものナンピントレードを行い、配信ではバイを選択していましたが、買ったロットは上昇せず、2週間以上もゴールド価格は下落し続けました。最終的には最初のロットから最後のロットまでに1000 pips以上の差が生じたように思えます。この出来事は1年前の記憶であり、正確な数字には確信が持てませんが、一応そのような状況だったと考えておくことにしましょう。
この時の損失額を一緒に考えてみましょう。とりあえず極小0.01lotで積みましたとします。
今計算してみると1lot 1pipsで1500円ほどでしょうか。
等間隔にロットを積み増したとすると1000÷15=66.6661…なので、60pipsごとに積み増したとすると
総損失額は
1エントリー目は 0.01lot×1000pips×1500円=15000円
2エントリー目は 0.01lot×(1000-60pips)×1500円=14400円
3エントリー目は 0.01lot×(1000-60×2pips)×1500円=13800円
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16エントリー目は 0.01lot×(1000-60×16pips)×1500円=6000円
よって、計算すると合計リスクは168000円。。。。(*’▽’)
ナンピンの恐ろしさをわかってもらえましたでしょうか
激しいナンピン合戦のあと・・・
最初はわずか0.01ロットでエントリーしましたが、損失が17万円近くまで膨れ上がり、その状態が2週間以上続くという事態に直面しました。さらに驚くべきことは、この激しい戦いを終えた後、配信者が勝ち誇ったような発言をしていたことです。まるで自分の予想通りだったように・・・
このトレードは明らかに敗北のトレードであり、エントリーの方向と逆方向に1000 pips以上も動いてしまったため、損失が発生しているので当然のことでしょう。
最終的にはプラスに転じたものの、そのプラスに転じたのも些細なpipsだったと思います。せいぜい100pipsぐらいでしょうか。
このトレードは、明らかにリスクとリワードが見合っていなかったと言えるでしょう。10を危険にさらして1をとるトレードはどう考えてもわりに合いません。
驚くべきことは、グループのメンバーが配信者に疑いを持たず、配信者を賞賛していたことです。疑いが生じる状況が続いていたにもかかわらず、多くのメンバーがその配信者を信じていたことに自分は戸惑いを感じました。しかしそれも当然のことです。
もしその配信者に対して批判的な声があれば、グループから追い出される可能性があったため、多くの人が黙認するのでしょう。
その経験から、そのグループの取引配信を見なくなり、やがては登録したIB口座でのロットの取引量がなくなり、グループから追い出されました。
1年近く経った今、Twitterで検索しても、あのグループの勧誘アカウントは見当たりません。いつ消えたのかは分かりませんが、はたまた自分の検索力が甘かったのか、そのグループが存在しなくなったようです。
配信グループとの付き合い方
確かに、その配信者は適当なトレードをしていたわけではなく、一定のトレード技術を持っていたとは思います。
自分が風呂に入る前にその配信者のエントリーポイントで取引し、風呂から上がると5万円の利益が出ていたという経験もありました。(ただし、この場合は自分のエントリーロットが大きすぎたことも影響していたとは思いますが・・・・。風呂から上がったら5万円が吹っ飛んでいた可能性もあったと考えると本当にFXって恐ろしいですね・・・。)
しかし、ここで強調したいのは、熟練したトレーダーであっても、ナンピンを行う際には大きなリスクが伴うということです。どんなに優れたトレーダーであっても、必ず失敗の瞬間が訪れます。ナンピンは非常に危険な手法であり、配信者の指示を盲目的に受け入れすぎると、自分の貴重なトレード資金を大きく減らしてしまう可能性があります。
自分が言いたいことは、FX配信者を利用すること自体が悪いわけではなく(割とグレーなところではあると思いますが・・・)、必ず自分で情報を吟味し、資金を守る意識を持つことが重要だと感じます。自分の資金を守れるのは自分だけなんですから。
要するに、トレードの成功には自己判断とリスク管理が欠かせないということです。どれだけ熟練したトレーダーであっても、配信者が提供する情報を鵜呑みにせず、慎重なトレード判断を行うことが肝要です。
さらに、FX配信グループが宣伝しているトレード結果を盲目的に信じることには注意が必要です。
グループの成績を良いように見せる方法は様々な方法があります。これらに騙されないようにすることが重要です。
例えば、ロットを分割してエントリーすることで、全てのトレードが利益を出しているように見せかける手法があります。実際には同じ取引を複数回行っているだけかもしれません。
他にも、デモ口座での取引を本番の成績として提示したり、リスクリワードに見合っていない取引をしていたり、画像を加工して数字を改変している可能性があったり、昔のたまたま結果がよかったトレード履歴を公開しているだけかもしれません。さらに、ネット上で見かける天才トレーダーの画像を流用している可能性も考えられます。
これらの宣伝文句に騙されず、否定的な視点で見ることが重要です。盲目的に配信者を信頼するのではなく、その画像が本当に信用できる取引結果なのか、本当にその配信者が信用できるのか慎重に検証することが、トレーダーとして私たちがやるべきことなのでしょう。
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